末松 信吾(すえまつ しんご)
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建築家(国際建築家連合(UIA)基準に準ずる「建築家」として(登録済)
一級建築士、構造設計一級建築士、管理建築士、一級建築施工管理技士
株式会社エスエヌジーデザイン代表取締役
1971年:沖縄県出身
1995年:東京電機大学工学部建築学科卒(構造専攻)
卒業論文:高張力鋼を用いた超高層建築物の振動特性に関する研究(宇田川研究室)
1996年:TIS & Partners(今川憲英、構造設計事務所、東京)
1999年:池田昌弘建築研究所(構造設計事務所、東京)
2000年:AMS設計(建築設計事務所、沖縄)
2001年:エスエヌジーデザイン設立
2016年:株式会社エスエヌジーデザイン法人化
好きなものは、愛犬とジャズです。
2014年:九州建築選2014奨励作品:「ねこハウス」
2014年:九州建築選2014奨励作品:「グランブルー」
2013年:日本建築家協会優秀建築選100作品:「グランブルー」
2011年:グッドデザイン賞受賞:「猫と暮らす家」
2011年:グッドデザイン賞受賞:「鉄板ハウス」
2015年:連載(計11回):デザインのもと(タイムス住宅新聞社)
どうも初めまして、アクセスありがとうございます。このサイトを運営している末松信吾と申します。私は、現在、沖縄県名護市にて建築設計事務所を運営しております。また、浦添市においては、アトリエも開設しております。
私どもは、建築設計の中でも専門分野である構造設計という分野を得意としている建築設計事務所であります。詳しくは、会社概要をご覧下さい。
■建築設計は、分業化されていることはご存じでしょうか?
私は、もともと建築デザインに興味を持ち、東京電機大学の建築学科で学んできました。その時に建築設計を行う際には、いくつかの専門分野があることを知りました。れまでは、一つの設計事務所が全ての作業を行っていて、完結しているものだと信じ込んでいました。
専門分野は、大きく分けて、「意匠(デザイン)」・「構造」・「設備」の3つの分野となります。一般的に設計事務所と呼ばれているのは、意匠(デザイン)を専門分野としている会社がほとんどです。
■構造の世界へ
大学では、その3つの専門分野から、専攻科目として選択する必要がありました。その時の決断が、私にとっての構造との出会いでしたその時は、周りの先輩や以前設計事務所をやっていた父などと相談し、構造分野を専攻することに決めました。話を聞いてみると建築の設計を行っていく中で、「いつも構造という壁にぶち当たることが多い」と多くの先輩たちが話しをしてくれました。
しかし、私の中で「?」でした。おそらく、みなさんと同じ「?」です。そう、建築士は、全て分野において実務レベルの技術を持ち、業務を行っているものだと思っていたからです。自ら構造計算を行い、デザインされているものだと思っていました。しかし、実際多くのケースは、分業化された中で、デザインと構造、設備と共同で設計がなされていることが初めてその時に知りました。でも、建築家の方々が、全く構造を知らない訳ではありませんので、誤解しないでくださいね。
■建築デザイナーになりたい
デザイナー(建築家)というのは、常に創造的で、理想を追いかけているものです。そして、お施主様もご自分の理想を追い求めています。そんな中で、どうしても
構造は、簡単には、「外せない」・「動かせない」・「触れない」というのが現実です。例えば、「この柱動かしたいなー」、「ここを大きな吹き抜けにしたいのになぁ」というようなことです。
こんな経験はありませんか?
感覚的に出来ると思っていてもそれを数値で安全を証明出来なければ、現実には出来ません。そこで、構造計算などの技術が必要になるわけです。つまり、構造計画を自分できるようになると、安全性を数値で確認しながら、かつ、頭でイメージしたものに近づけることが可能なのです。
私も建築家(デザイナー)に憧れこの世界に入りました。しかし、いくら私が、良いデザインや提案を行ったところで、これを構造計画の段階で、不可能となってしまうと幻に終わってしまいます。
建築の面白いところは、考えていたものが、実際に原寸大で作られ、そこで人々が活動することです。そうなると、建物は、安全で、かつ、人々が求めた内容にならなければなりません。建築は、芸術ではなく、生活・活動の場であると考えています。
■デザインの幅が広がるような構造技術を身に付けたい
私は、「建築をデザインするためには、構造が重要な要因になる」と考えています。
いかに、アイディアを実務レベルで可能にするのか!
これに尽きます。
理由には、これしかありません。
もちろん、構造だけに言えることでは、ありません。設備や照明などにも言えます。
つまり、現実のものにするには、エンジニアリングが必要なのです。
エンジニアがデザインに積極的に関わると何が起きるのでしょう?
考えるだけでもワクワクします。
■構造デザインにはまっていく
私は、東京電機大学に入学し、構造専攻で学びました。
そして、卒業後の就職。
(実は、学生時代、就職活動は全くしていません。大学卒業後、ヨーロッパをバックパッカーで、4ヶ月ほど建築を見ながら貧乏な一人旅をしていました。就職は、その後です。)
■今川憲英氏
以前から構造家の中で、私の気になっていた方がいらっしゃいました。
その構造家は、TIS & Partnersの今川憲英氏でした。
数々の賞を国内外で受賞しており、世界中で活躍されている有名な方です。
素材を活かした構造が得意で、素材の特徴をよく理解しており、各素材を適材適所に使用し、それが、美しい空間を構成しているのがとても印象的でした。
私も素材という言葉にとても魅力を感じます。
そして、なんとか入社することが出来ました。
TISでの仕事は、とても楽しかったです。
構造計算という世界ではなく、構造をデザインするというものでした。
在職中は、様々なプロジェクトを担当させて頂いて、構造デザインの面白さにハマッていきました。
構造が感覚的に理解できると、明らかにデザインの可能性が広がります。
元々、創造力に欠ける私でしたが、構造を勉強している中で、創造力が伸びた感じがします。(自分なりにですけど。)
今川氏の事務所で仕事している中で、構造デザインが当たり前の環境で仕事が出来たことが、そうさせたのかもしれません。
■池田昌弘氏
今川氏の事務所を退職し、沖縄に移住する前に池田昌弘氏のところでしばらく仕事した時期もありました。
池田氏は、今では、建築業界では、とても有名な方です。
雑誌に出ない時がないくらいです。
その頃の仕事で、あの「有田陶芸倶楽部」を担当させて頂きました。
そして、なんと「有田陶芸倶楽部」は、池田氏が、最年少で、日本構造界では、最高峰と言われる賞「松井源吾賞 」を受賞してしまいました。
とても思い出深いプロジェクトでした。
池田氏の仕事を経験出来たのは、とても良い勉強になりました。
■デザインする現場
建物を作る現場もありますが、デザインを生み出す現場もあります。
雑誌とかで紹介されている建物は、そういったデザインの現場で、創られています。
私は、この2つの事務所を経験して、そう思いました。
「どこで、経験を積むのかは、非常に、重要だ!」と。
デザインは、確かにその人の中から出てくるものですが、それが、どこでトレーニングを積んだのかで、培われるセンスは、違うと思います。
デザインを生み出す熱い現場を若い人たちは、経験することをお勧めします。
そして現在は、東京での経験を活かして、沖縄を中心に仕事をしております。
今後、建築ご予定の方は、是非、一度ご相談下さい。